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人気ジャズ・ボーカルのレコード買取相場|ヘレン・メリル・ジュリー・ロンドンと「ジャケット」の価値

ジャズ・レコードの世界において、インストゥルメンタル(楽器演奏)と並んで巨大なマーケットを形成しているのが「女性ジャズ・ボーカル(Female Jazz Vocal)」です。

彼女たちのレコードには、他のジャンルにはない大きな特徴があります。

それは、「ジャケット(アートワーク)の価値」が非常に高いことです。

1950年代のジャズ・ボーカル全盛期、レコード会社は彼女たちの「美貌」や「セクシーさ」を前面に押し出したジャケットを制作しました。

マイクの前に立つヘレン・メリル、大胆なドレス姿のジュリー・ロンドン、物憂げな表情のビリー・ホリデイ。

これらは単なるレコードジャケットを超え、「飾れるアート」「インテリア」として、ジャズを聴かない層からも絶大な人気を誇っています。

しかし、その美しさの裏には、冷徹な「買取価格の格差」が存在します。

例えば、ヘレン・メリルのデビュー盤。 1955年のオリジナル盤なら、帯付きの日本盤再発やCDとは比べ物にならない、数万円〜の高値がつきます。

ジャケット写真は同じでも、裏面の印刷や、盤面のラベルデザインが少し違うだけで、価値が劇的に変わるのです。

  • 「実家の整理をしていたら、綺麗な女性のジャケットのレコードがたくさん出てきた」
  • 「ヘレン・メリルの『New York’s Sigh』と書かれたレコードがある」

この記事では、年間数万枚のレコードを査定する買取のプロが、日本で圧倒的な人気を誇る2大歌姫(ヘレン・メリル、ジュリー・ロンドン)を中心に、高額買取されるジャズ・ボーカルの名盤と、オリジナル盤の見分け方を徹底解説します。

目次

「ニューヨークの溜息」ヘレン・メリル(Helen Merrill)

ハスキーで、どこか寂しげな歌声。

「ニューヨークの溜息(The Sigh of New York)」というキャッチコピーで愛されたヘレン・メリルは、本国アメリカ以上に、ここ日本で愛され続けている歌手です。

不朽の名盤『Helen Merrill with Clifford Brown』

彼女のレコード買取において、不動のNo.1に君臨するのが、1955年にEmArcy(エマーシー)レーベルから発売されたデビューアルバム『Helen Merrill(ヘレン・メリル)』 (MG-36006) です。

天才トランペッター、クリフォード・ブラウン(Clifford Brown)を従え、マイクの前に立つ彼女の姿を捉えたジャケットは、ジャズ・ボーカル史上もっとも有名なデザインの一つでしょう。

名曲「You’d Be So Nice To Come Home To」の決定版としても知られています。

【プロの査定】EmArcyオリジナル盤の見分け方

このアルバムは70年以上前の作品ですが、オリジナル盤(1stプレス)は現在でも高額で取引されています。見分けるポイントは「ドラマー(Drummer)」のロゴです。

① 「大ドラマー(Big Drummer)」ロゴ

EmArcyのオリジナル盤レーベル(盤の中央にある紙)は、青色がベースになっています。

その上部に、銀色のインクで「ドラムを叩く人物のイラスト」が描かれています。このドラマーのイラストが大きく描かれているもの(通称:大ドラマー / Big Drummer)が、最初期プレスです。

  • ラベル色: ブルー・ラベル(Blue Label)。
  • 文字色: シルバー(Silver Text)。
  • 溝(DG): 深い溝(Deep Groove)が必ずあります。

② 「小ドラマー(Small Drummer)」

少し後のプレス(2ndプレス以降)になると、ドラマーのイラストが一回り小さくなります。これもヴィンテージ盤としての価値はありますが、「大ドラマー」に比べると査定額は下がります。

③ 裏ジャケットの色

オリジナル盤のジャケット裏面は、文字が「青色(Blue Ink)」で印刷されています。ここが黒色で印刷されているものは、後の再発盤である可能性が高いです。

その他のヘレン・メリル高額盤

デビュー盤以外にも、以下のタイトルは高価買取の対象です。

『The Nearness of You(ニアネス・オブ・ユー)』 (MG-36134)

1958年発売。ビル・エヴァンス(Piano)がサイドマンとして参加していることで有名なアルバム。

エヴァンスのコレクターからも探されているため、需要が二重にあり、価格が高騰しています。

こちらもEmArcyの「大ドラマー」ロゴがオリジナルです。

『Dream of You(ドリーム・オブ・ユー)』 (MG-36078)

壁に寄りかかり、アンニュイな表情を浮かべるジャケットが印象的で、ギル・エヴァンス(Gil Evans)編曲によるストリングスの響きと相まって「ジャズ・ボーカルの芸術品」と呼ばれています。

セクシー・ボイスの女王 ジュリー・ロンドン(Julie London)

「クリップ・ヘア(ショートカット)」と「豊満なボディ」、そして「スモーキー・ボイス(煙草の煙のようなハスキーボイス)」

女優としても活躍したジュリー・ロンドンは、その圧倒的なビジュアルと、囁くような歌唱法で、1950年代のアメリカ音楽界を席巻しました。

彼女のレコードは、ジャズ・ボーカル・ジャンルにおいて、「ジャケット・アート(Cover Art)」としての価値がもっとも高いアーティストと言えます。

その美しすぎるジャケットは、ジャズを聴かない層からも「インテリアとして飾りたい」という需要が絶えず、状態の良いオリジナル盤は常に枯渇しています。

しかし、人気があるゆえに、彼女のレコードは50年代から現代に至るまで、何度も再発され続けています。

見た目は同じジャケットでも、中身のレコード盤が「1955年の初期プレス」なのか、「1960年代の後期プレス」なのかによって、買取価格には10倍以上の開きが生じます。

ここでは、彼女の代表作と、Liberty(リバティ)レーベルのオリジナル盤を見分けるための専門的なポイントを深掘りします。

永遠のベストセラー『Julie Is Her Name』

1955年発売のデビューアルバム『Julie Is Her Name(ジュリー・イズ・ハー・ネーム)』(LRP 3006) は、彼女の代表作にして、ジャズ・ボーカルの金字塔です。

大ヒット曲「Cry Me A River」を収録。 伴奏はバーニー・ケッセル(ギター)とレイ・レザーウッド(ベース)のみという、究極にシンプルな「ドラムレス(ドラムなし)」の構成です。

この静かな伴奏が、彼女の唇の動きや息遣い(ブレス)までを生々しく浮かび上がらせ、オーディオマニアにとっても「ボーカル再生のチェック用」として重宝されています。

【プロの査定】Libertyオリジナル盤の判別法

このアルバムはLiberty(リバティ)レーベルから発売されました。 オリジナル盤(1stプレス)を見分ける最大のポイントは、「ラベルの色」と「溝(Groove)」です。

ターコイズ・ラベル(Turquoise Label):

鮮やかな「青緑色(ターコイズブルー)」のラベルがオリジナルです。 文字は銀色(Silver)で印刷されています。これが、もっとも古く、もっとも高額な「完全オリジナル盤」の証です。

スペクトル・ロゴ(Spectra-Sonic-Sound):

ラベルの左側(または上部)に、長方形の枠で囲まれた「SPECTRA-SONIC-SOUND」というロゴマークがあります。これはLiberty社が誇る録音技術の名称で、初期プレスには必ず記載されています。

DG(深溝):

ラベルの中央部分(直径約70mm)に、指で触れてわかる深い溝(Deep Groove)があるものが初期プレスです。溝がないフラットな盤は、少し後のプレスとなります。

【要注意】再発盤(黒ラベル)との違い

1960年代以降の再発盤(2ndプレス以降)は、ラベルのデザインが大きく変わります。

  • 黒ラベル(Black Label / Rainbow): ラベルの左側が「虹色(レインボーカラー)」になっている黒いラベル。
  • 左ロゴ(Left Logo): Libertyのロゴマークが左側に大きく配置されているもの。

これらもヴィンテージ盤として人気はありますが、ターコイズのオリジナル盤に比べると、買取価格は数分の一になります。

豪華な見開きジャケット!『Calendar Girl』

1956年発売の『Calendar Girl(カレンダー・ガール)』 (SL-9002) も、高額買取の常連です。

「1月」から「12月」まで、月ごとの衣装に身を包んだジュリーの写真が楽しめるというコンセプト・アルバムで、作編曲はピート・キングが担当しています。

【プロの査定】ゲートフォールドの状態

このアルバムのオリジナル盤は、豪華な「見開きジャケット(Gatefold Cover)」仕様になっています。

ジャケットを開くと、内側に12ヶ月分のセクシーな写真が大きく掲載されており、まるで写真集のような作りです。

  • オリジナル盤: 見開きジャケット仕様。
  • 再発盤: シングルジャケット(1枚もの)に変更されていることが多く、価値が大きく下がります。
  • コンディション: 見開きジャケットは、背表紙(Spine)が非常に傷みやすいです。ここが裂けていない(底抜け・天抜けしていない)美品は、コレクターの間で高値で取引されます。

大胆なポーズが人気の『Julie』とその他の名盤

1958年発売の『Julie(ジュリー)』 (LRP 3096)。

鮮やかな水色(ライトブルー)の背景に、モダンな椅子に座り、大胆に脚を上げたポーズが印象的なジャケットです。

このデザインは、当時の「男性向け雑誌」を思わせるセクシーさと、50年代特有のポップな色彩が融合しており、インテリアとして飾るファンが絶えません。

Liberty初期盤(ターコイズ・ラベル)であれば、この背景の水色が非常に鮮やかに印刷されており、特に高値で取引されます。

『Julie Is Her Name, Volume 2』 (LRP 3100 / LST 7100)

1958年発売。デビュー作の続編で、こちらもギターとベースのみの伴奏(ギターはハワード・ロバーツ)。

この時期から「ステレオ盤(LST品番)」が登場し始めます。

ジュリー・ロンドンの作品に関しては、モノラル盤(LRP品番)の方が音が太く人気が高い傾向にありますが、ステレオ盤の広がりのある音場を好むファンもおり、どちらも高価買取が可能です。

『About the Blues』 (LRP 3043)

1957年発売。ラッセル・ガルシア楽団をバックに、ブルース・フィーリング溢れる歌唱を聴かせる名盤。

ジャケットは、煌びやかな金色のドレスに身を包み、腕を組んでこちらを見つめる姿が印象的です。

この「ゴールド」の色味が、オリジナル盤(ターコイズ・ラベル)の鮮度の良いジャケットでは非常に美しく発色するため、コレクターズアイテムとして愛されています。

欧州の歌姫と「幻の日本盤」

ジャズ・ボーカルの人気は、本場アメリカだけにとどまりません。

ヨーロッパ(欧州)の女性シンガーや、日本だけで企画・発売されたレコードも、現在の中古市場では「高嶺の花」となっています。

特に欧州盤はプレス枚数が極端に少なく、状態が良いものは世界中のコレクターが血眼になって探しています。

北欧の至宝 モニカ・ゼタールンド(Monica Zetterlund)

スウェーデン出身の女優兼シンガー、モニカ・ゼタールンド。

彼女が1964年にビル・エヴァンスと共演して作り上げた『Waltz for Debby』 (Philips 08222 PL) は、ジャズ・ボーカル・ファンにとっての「聖杯(Holy Grail)」です。

【プロの査定】スウェーデン・オリジナル盤の衝撃

このアルバムは世界中で再発されていますが、Philips(フィリップス)レーベルから発売されたスウェーデン・プレスのオリジナル盤は別格です。

相場:

状態が良ければ10万円以上の値がつく超・高額レコードです。

魅力:

「Monicas Vals(ワルツ・フォー・デビイのスウェーデン語カバー)」の可憐な歌声と、ビル・エヴァンスのピアノが溶け合う様は、オリジナル盤で聴くとその空気感が全く違います。

ジャケット:

北欧らしい洗練されたデザインのジャケットも人気で、角打ち(Corner Bump)のない美品は奇跡的な存在です。

オランダの歌姫 アン・バートン(Ann Burton)

オランダ出身のアン・バートンも、日本で絶大な人気を誇ります。

デビュー作『Blue Burton(ブルー・バートン)』 (Artone) は、バラードの名盤として知られています。

【プロの査定】Artone盤の希少性

オリジナル盤:

オランダのローカルレーベル**「Artone(アートワン)」**から発売された盤がオリジナルです。

特徴:

Artone(アートワン)レーベルのオリジナル盤は緑色(グリーン・ラベル)(または黒色)で、非常に希少です。

日本盤の価値:

日本のトリオ・レコードから発売された国内盤も音質が良く、帯付き美品であれば高価買取の対象となります。

「日本盤(Japanese Pressing)」の独自価値

「ジャズは輸入盤じゃないとダメ」というのは過去の話です。

特にジャズ・ボーカルにおいては、日本盤独自の企画や「帯(Obi)」の存在が、海外コレクターを惹きつけています。

ヘレン・メリル『Helen Merrill In Tokyo』

大阪のレコードの買取専門店「TU-Field」では、Helen Merrill の『ヘレン・メリル・イン・トウキョウ(Helen Merrill In Tokyo)』を高価買取しております

1963年、キングレコードから発売された日本録音盤。

当時の日本のトップ・ジャズメン(渡辺貞夫、猪俣猛など)と共演したこの作品は、海外では発売されなかったため、「日本でしか手に入らないヘレン・メリルのレコード」として、外国人バイヤーが日本へ買い付けに来る人気アイテムです。

日本の「オーディオファイル・シリーズ」

1970年代、日本のオーディオメーカー(トリオや菅野沖彦氏など)が企画した「高音質盤」も人気です。

例えば、「Audio Lab(オーディオ・ラボ)」レーベルから出ている八城一夫や菅野邦彦といった日本人ピアニストと共演したボーカル盤などは、録音の良さが世界的に評価されており、高値で取引されています。

ジャズ・ボーカルのレコードを高く売る3つのコツ

最後に、大切なコレクションを少しでも高く売るためのポイントをお伝えします。

① 「ジャケット」の状態が命

ここまで解説した通り、ジャズ・ボーカルのレコードは「ジャケットが商品」と言っても過言ではありません。 以下のダメージがあると減額対象になりますが、絶対に自分で補修しないでください。

  • 底抜け(Bottom Split): レコードの重みでジャケットの底が抜けている状態。
  • 天抜け(Top Split): ジャケットの上部が裂けている状態。
  • 書き込み: 名前などが書かれているもの。

【重要】セロハンテープは厳禁! 破れているからといってセロハンテープを貼ると、糊が変色(黄ばみ)し、ジャケットに染み込んでしまいます。

こうなるとプロでも修復不可能になり、価値が激減します。破れていても、そのままの状態でお持ちください。

② 「帯(Obi)」は捨てないで

日本盤の場合、女性ボーカルの帯には「キャッチコピー(例:ニューヨークの溜息)」や「来日記念」などの情報が書かれており、資料的価値が高いです。

特にヘレン・メリルやジュリー・ロンドンの1960年代の帯(ペラジャケ時代の帯)は、現存数が極めて少なく、帯だけで数万円の価値があることも珍しくありません。

帯が破れていたり、半分しか残っていなくても、必ず一緒にして査定に出してください。

③ 「ジャズ・ボーカル」に強い専門店へ

これが最も重要です。 一般的なリサイクルショップでは、「古い洋楽のレコード」として一山いくらで扱われてしまう危険性があります。

EmArcyの「大ドラマー」ロゴや、Libertyの「ターコイズ」ラベル、そしてArtone盤の希少性を正しく評価できるのは、ジャズ専門の知識を持つスタッフだけです。

まとめ:そのレコードは「アート」としての価値がある

ヘレン・メリルやジュリー・ロンドンのレコードは、音楽として素晴らしいだけでなく、50年代の空気をそのまま閉じ込めた「アート作品」です。 そして、その価値は年々上昇しています。

  • 「実家に美人な女性のジャケットのレコードがある」
  • 「ヘレン・メリルの『New York’s Sigh』と書かれたLPを持っている」
  • 「ナット・キング・コールなどのボーカル盤がある」

もし、そのようなレコードをお持ちでしたら、ぜひTU-Fieldにご相談ください。

当店では、ジャケットの美しさ、盤質のコンディション、そしてラベルの希少性を総合的に評価し、専門店ならではの高額査定をご提示いたします。

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