オーディオ買取コラム、今回は米国JBLのバークロードホーンキャビネット「4530」とウーファー「LE15A」です。

JBLについて

「ジャズにはJBL」というのは、オーディオに興味を持つ人なら誰でも聴いたことのある説でしょう。このジャンルにはこのメーカー、という議論にどれほどの意味があるのかはさておき、JBL製品を取扱う「ハーマンオーナーズクラブ」のサイトでも「JBLが聴けるお店」が紹介されるほど、「ジャズはJBL」という考えは広く浸透しています。
JBLは1946年、技術者のジェームス・B・ランシングによって設立されました。ランシングは創業から5年と経たない1949年に自ら命を絶ってしまいましたが、彼の名を冠したJBLは存続、50年以上の時を経ても愛される名機を多く作りました。
中でも有名なのが1957年に開発完了し、翌年から発売された「パラゴン」です。他に類をみない左右一体キャビネット内部に複雑なホーン構造をもつパラゴンは工場の生産ラインで作ることはできず、1台1台職人が製作していました。

バックロードホーンスピーカーについて

今回ご紹介する「4530」は「バックロードホーン(リアロードホーン)」と呼ばれる方式を採用しています。ここで少し、この方式についてお話ししましょう。
今ではあまり既製品に用いられない「バックロードホーン方式」は、スピーカーの背面からでる低音を有効活用しようという発想から生まれました。今でも多く採用されている「バスレフ方式」と着想は同じです。
簡単に言ってしまえば、スピーカーユニットの裏にラッパをつけて、ユニット裏からでる音を大きくする、というものです。見た目は四角ですが、この中に折りたたまれたラッパが入っています。
「音にホーン特有の色がついてしまう」などの懸念から今では採用されませんが、非常に魅力的なスピーカーです。日本ではオーディオ評論家であり自作スピーカーの第一人者であった長岡鉄男氏が「スワン」や「フラミンゴ」など、この方式のスピーカーを沢山発表しました。今でも自作する人は多く、自作マニアには人気の方式です。

JBL 4530 と LE15A

バックロードホーンキャビネット「4530」はおおよそ底が60cm×60cm、高さは1.2メートルほどのフロア型で、ちょっとした冷蔵庫位のサイズがあります。ユニットは38cmのものが取り付けられるようになっており、今回はウーファー「LE15A」を一緒に買取致しました。
キャビネット内には2メートルのホーンが収められており、50Hzくらいまでの再生が可能です。ちなみに上位機種にダブルウーファー用の「4520」もありました。
買取させていただいたものは、キャビネット・ユニット共に元箱に納まったままの状態でした。長期間の保管のせいでカビはありましたが、未使用のものにお目にかかるとは驚きです。

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