今でもレコードで再発売がされるほど人気のあるフリー・ジャズ・ギタリストのひとりである高柳昌行。東京都出身のギタリストで1950年代末から活動をして、60年代の終わりにはフリー・ジャズに傾倒していきました。戦後の日本ジャズ界の先頭に立ち多くの試みをして、最終形態として様々なエレクトロニクス機材を導入したパフォーマンス「アクション・ダイレクト」にたどり着きました。そんなアウトサイダー的な存在だった彼のレコードの多くは高騰しており、高価買取が期待できます。今回は高柳昌行の作品に触れつつ高価買取レコードを紹介します。
自分のサウンドを追求し続けた高柳昌行のアクション(生き方)とは
間違いなく高柳昌行さんは日本フリー・ジャズの主要人物のひとりであると言えるでしょう。しかしながらその独自の音楽性は多くの衝突を生みました。もともとデビューしてすぐにヘロイン所持で逮捕されるなどは破天荒な部分がありましたので、音楽もそういった人とは違う何かを最初から持っていたのかもしれません。しかし彼が残してきた軌跡によって、多くのミュージシャンが救われたのも事実だと思います。そんな世間や当時の日本の音楽界と戦い続けた高柳昌行サウンドを、改めて聴いてみる価値は十分にあると思います。そのパフォーマンスの素晴らしさとサウンドのパワーに驚くかもしれません。
高柳昌行の高価買取レコード
タイトル | 参考買取価格 |
---|---|
侵蝕(LP:ISKRA-001) | 80,000円 |
解体的交感(LP:SCi – 10101) | 100,000円 |
パルセーション(LP:K28P6244) | 3,000円 |
Flower Girl(LP:WA-1001) | 100,000円 |
※買取価格は状態、付属品の有無によって大きく変わります。
また相場状況でも変動がございますので、ご参考程度にお考えください。
高柳昌行の代表作:3選
高柳昌行さんの作品は今でも復刻版として発売されることも多いです。それだけ多くの人にとって高柳昌行サウンドを聴きたいという人が多いということでしょう。また生前はギターレッスンも行っており、そこからも多くの門下生が有名なミュージシャンになるなど影響力が大きい人でした。有名なところだと、「あまちゃん」の音楽を手掛けた大友良英さんも高柳さんのレッスンを受けていました。今回はそんな高柳昌行さんの代表作を厳選して紹介したいと思います。
インディペンデンス
1969年に発売された高柳昌行とニュー・ディレクションの「インデペンデンス」。こちらは高柳昌行が初リーダーとなり録音されたものです。過去のジャズの枠を遥かに超えた前衛的な作品となっています。なんせ弓やバターナイフ、チェロなども使っているすごい作品です。フリー・ジャズ、前衛音楽というものをこの時代で作り出す高柳昌行さんたち恐るべしといえるでしょう。評論家によれば、このレコードは当時の日本の穏やかなジャズに喧嘩を売ったようなものだそうです。そのくらいインパクトがあったということでしょう。
解体的交感
アルトサックス奏者、阿部薫との共同作品でニュー・ディレクションとしては2枚目のアルバムです。当時まだ19歳の阿部薫のレコードデビューでした。これもまた衝撃的な作品でいわゆるノイズ・ミュージックで当時としてはまだ馴染みのないものでした。この作品をジャズの歴史に残る名盤とする人も多いです。阿部薫も高柳昌行もお互い寄り添うようなことはせず、むしろ音楽でガチンコのぶつかり合いをしているかのようなサウンドとなっています。ジャズの即興を極めたような形になっています。とりあえず人生で一度は聴いてみた方が良い作品です。その後、阿部薫とは「集団投射」「漸次投射」でも共同名義で作品を発表し、こちらも名盤となっています。
フリー・フォーム組曲
多くの作品を残してきた高柳昌行がブルース、スタンダード、モード、フリーなど様々なジャンルに挑戦した名盤です。スタジオにお客様を入れたスタジオライブ録音というのも珍しいです。多くのミュージシャンが参加しておりニュー・ディレクションよりも高い次元のサウンドと評価するファンも多いようです。ちなみにこの作品はその年度のスイングジャーナル誌上「レコード・オブ・ジ・イヤー」10位にランクされました。この作品でまた高柳昌行のサウンドの幅が広がったといえるでしょう。ちなみにオリジナルリリースは和ジャズの名門スリー・ブラインド・マイス(TBM)から。
まとめ
今回紹介した作品以外にも高柳昌行は名盤を多く残しています。その魅力はやはり実際に聴いてみないと分かりません。1991年に惜しくも亡くなってしまいましたが、その直前までライブや録音をしていました。非常に音楽に捧げる情熱は熱く、彼が作り出したサウンドは一度聴いたら病みつきになるかもしれません。現代ではこれだけ熱量のあるサウンドを持ったミュージシャンはなかなかいないと思います。今でもジム・オルークはじめ高柳サウンドに影響を受けたミュージシャンはたくさんいますが、やはりその原点である本人の音の人気は衰えません。
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