テレヴィジョンは、1970年代を中心に活躍したニューヨークパンク・バンドです。パンクと呼ばれるものの長いギターソロをやったり、歌詞がえらく文学的だったり、怪しい魅力を発散しているバンドです。2枚のアルバムを出した後解散し、以後15年くらい活動がなかったにも関わらず、他のミュージシャンへの影響は絶大です。
そんなテレヴィジョンのレコードは人気があります。そこで、テレヴィジョンの詳細、歴史、名盤などについて触れていきつつ、レコードの買取相場もご紹介します。レコードを持っている方は要チェックです。
テレヴィジョンの持つ魅力や、ヒットアルバムとは?
テレヴィジョンは、トリッキーで変則的なバンドサウンドが特徴です。トム・ヴァーレインとリチャード・ロイドのツインギターの複雑な絡みが一番の聴きどころですが、ドラムもベースも、よく聞くと普通のロックっぽくありません。
ヒットアルバムとしては、やはり1977年リリースの「マーキー・ムーン」が挙げられるでしょう。ジャケットのカッコよさや、他のバンドには出せないオリジナリティがあります。
意表を突くようなアレンジや、トム・ヴァーレインのクセになる歌声は、今聴いても新鮮味があります。妙な緊迫感に包まれた雰囲気も非常に味があります。そういったテレヴィジョン独自の音楽性が、後進のバンドに与えた影響は図り知れないでしょう。それほどまでに、彼らの残した功績は大きいのです。
テレヴィジョンの歴史
1972年にトム・ヴァーレインがニューヨークにて「ネオン・ボーイズ」バンドを結成しました。このバンドには、パンクロッカーとして名高いリチャード・ヘルも名を連ねていました。このバンドは程なく解散して、そこにギタリスト、リチャード・ロイドが加わることにより、「テレヴィジョン」が結成されます。
1975年にリチャード・ヘルが脱退し、後任ベーシストを加え黄金期のラインナップが完成。以降はライブハウスを中心に活動していくことになります。
1976年、エレクトラ・レコードとのメジャーデビュー契約を勝ち取ります。ちなみにエレクトラと契約したのは「かつてドアーズが所属していたから」。1977年、1stアルバム「マーキー・ムーン」を発売します。既にライブにて人気を獲得していたことから、各方面で高評価を獲得します。
1978年、2ndアルバム「アドヴェンチャー」を発表しますが、評論家たちからの評価は芳しいものではありませんでした。確かにファーストの持つ気迫はありませんが、非常に充実した内容です。
その後、同年に解散し、1992年には再結成を遂げます。3枚目のオリジナルアルバム「テレヴィジョン」を発表、しかし1993年にまた活動を休止してしまいます。
その後2001年に再始動。忙しいですね。2007年、ギターのリチャード・ロイドが脱退しますが、他のメンバーを加えて活動を続けています。
テレヴィジョンの魅力
独自の音楽性
テレヴィジョンはパンク、ニューウェイブの要素が強いです。しかし、直線的というよりかはどこか捻くれています。そこが、普通のパンクロックバンドと違うところでしょう。
変則的でトリッキーながらも、どこか耳に残るポップさも有しており、そこが人気の秘訣だったのだと思われます。世界的に高評価を獲得したのも頷けます。
ギターのメロディもテレヴィジョン独自のメランコリーが光るものとなっています。その個性の強さが、現代においても多くのファンの心を掴んで離さない理由だと思われます。
独特の美学
テレヴィジョンの魅力の一つに、フロントマンのトム・ヴァーレイン独自の美学があります。「ヴァーレイン」という変わった苗字はフランス詩人ヴェルレーヌの英語読みです。彼には本名「トーマス・ミラー」の平凡さが許せなかったようです。また先述の通り憧れのバンドがいたから、というレーベルとの契約理由にもこだわりを感じます。
テレヴィジョンのレコード買取相場
アルバム2枚で一度解散したバンドなので、レコードのタイトル数はあまり多くありません。その中で、国内盤を3枚選出しました。ダントツはシングル「ヴィーナス」です。パンクバンドは7インチシングルが人気なのです。
タイトル | 参考買取価格 |
---|---|
ヴィーナス(EP:P-98E) | 10,000円 |
マーキー・ムーン(帯付きLP:P-10308E) | 1,000円 |
アドヴェンチャー(帯付きLP:P-10499E) | 800円 |
※買取価格は状態、付属品の有無によって大きく変わります。
また相場状況でも変動がございますので、ご参考程度にお考えください。
まとめ
テレヴィジョンは1970年代を中心に、解散、再結成を繰り返しながら現在も活動を行っています。
独自の音楽性を前面に押し出した存在感は、テレヴィジョンの最大の魅力です。オリジナルアルバムを中心にレコードが複数出回っているので、チェックは怠らないようにしましょう。