大阪府枚方市のお客様からご依頼いただき、レコードをお持ち込みいただきました。お仕事で出てきたものとのことで結構な量、重複も散見されました。こういったケースだとあまりお値段の振るわないレコードも多くなります。今回はよかったものを抜粋してご紹介します。

内容的には、今回のお目玉は細野晴臣「北京ダック」でしょう。はっぴいえんど解散後、細野はティン・パン・アレーと並行してソロ活動を開始しました。ファーストアルバム「HOSONO HOUSE」発表後にエキゾチックな音楽にのめりこんでいった細野は彼流の「異国情緒」あふれるアルバムを3枚発表します。「トロピカル・ダンディー」「泰安洋行」「はらいそ」の3作は「トロピカル三部作」と称されています。
今では細野の代表作として名高い作品群ですが、当時の音楽界からは困惑をもって受け止められたようです。さてこの「北京ダック」はトロピカル三部作の第1弾「トロピカル・ダンディー」に収録された曲の録りなおしであり、B面「ブラック・ピーナッツ」は第2弾「泰安洋行」に収録されています。

ここで思い出したのがはっぴいえんど「12月の雨の日」です。このシングルもまた、「北京ダック」と同じような経緯があります。余談でした。
さてこの北京ダック、貴重なEPレコードなのですが、残念なことに盤面が曇っていました。「ビニヤケ」「塩ビ焼け」と呼ばれる症状で、これが出てしまうと音にザーッというノイズが入るなどまずいのです。なぜだか高価になるレコードに限って状態がまずいような気がします。心苦しいですが減額となってしまいました。

他の内容は荒井由実の「きっと言える/ひこうき雲」「ルージュの伝言」など初期のころのシングルレコード、サディスティック・ミカ・バンド、カルメンマキ&OZ、矢野顕子、ジャネット、ポピーズ、内田裕也などEPでお値段のつくものが多かったです。ただ惜しいことに多かれ少なかれ盤面の曇っているものが結構ありました……

LPでは吉野弘、西城秀樹、山下達郎、アース、ウインド&ファイアーのマスターサウンド盤などで値段が付きました。西城秀樹は、アイドル歌手の中では比較的値段が付くものがあります。

今回、合計の買取金額は11,000円となりましたが、8割以上は写真で紹介しているもので金額が付いています。少々難があっても、見るのが楽しい内容でした。誠にありがとうございました!

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