『喝采』(かっさい)は、ちあきなおみの13枚目のシングルであり、代表曲として今も語り継がれている1曲です。歌詞は、亡くなってしまった恋人を思いながらステージに立ち歌っているという内容になっています。1972年9月に発表された同曲は、その年の第14回日本レコード大賞において大賞を受賞しています。発表からわずか3ヶ月でのレコード大賞受賞は、史上最短記録として現在もその記録は破られていません。

ちあきなおみのプロフィール

ちあきなおみ(本名 瀬川 三惠子)は1947年9月17日生まれ、東京都板橋区出身の歌手です。
1969年6月10日、21歳の時に『雨に濡れた慕情』でデビュー。
当時のキャッチコッピーは『苗字がなくて名前がふたつ』や、その完璧なプロポーションから『魅惑のハスキーボイン』と名付けられました。
夫は俳優の郷鍈治(ごう えいじ)であり、兄である宍戸錠によってちあきなおみと郷鍈治は出会い結婚。1992年9月11日に郷鍈治が55歳という若さで肺炎のため死去。以後、ちあきなおみは芸能界を引退し公の場に姿を見せていません。

ちあきなおみの高価買取レコード

タイトル参考買取価格
あまぐも(EP:PK-94)5,000円
夜へ急ぐ人(EP:PK-75)1,000円
戦後の光と影(備考:COCP-33177)500円

※買取価格は状態、付属品の有無によって大きく変わります。
また相場状況でも変動がございますので、ご参考程度にお考えください。

ちあきなおみの経歴

父親は、ちあきなおみが小さい頃に家を出てしまいます。
母・ヨシ子は3姉妹の末っ子だったちあきなおみに、4歳の頃からタップダンスを習わせると5歳で日劇のステージに立ちます。この頃から音楽の感性や運動神経が非常によく、家族を支える大黒柱として芸能界へと進みます。その後は、米軍キャンプのステージでジャズを歌うなどしながらレッスンを受け、13歳の時に本格的に歌手活動をスタートさせます。当時はロカビリーやジャズなど洋楽を歌っていたものの、時代の流れと共に音楽の流行も変わってきたことでレパートリーを広げるべく、演歌など日本の流行歌も積極的に勉強していきました。19歳の時、レコード会社のオーディションを受けたことがきっかけで作曲家・鈴木淳に師事。1年半のレッスンの末、21歳で『雨に濡れた慕情』でレコードデビューを果たします。1970年には『四つのお願い』でNHK紅白歌合戦に初出場、1972年には『喝采』で日本レコード大賞を受賞。1973年、『元祖ドッキリカメラ』やドラマ『くるくるくるり』で共演していた宍戸錠の紹介で、実弟である俳優・郷鍈治と出会い、その6年後に結婚します。その後、1978年に夫郷鍈治が俳優業を引退。
ちあきなおみの個人事務所を設立し、社長兼マネージャーとして活動を始めます。
これを機に『ヒット曲を狙うのではなく、自分の歌いたい曲を生み出す』というちあきなおみの考えから充電期間に入ることになります。1980年の春に映画『像物語』のオリジナルサウンドトラックに主題歌が収録され、ドラマにも出演するなど女優としても芸能活動を再開させます。1981年からはビクターインビテーションに移籍し、日本の流行歌をカバーしたアルバムを年に1枚のペースで発表。1988年にはテイチクへ移籍し、歌謡曲での歌手活動を再開します。10年ぶりにテレビへ出演するなど精力的に活動し、『赤とんぼ』が大ヒットしたことで紅白復帰も果たしました。
1989年11月には、初舞台となるミュージカル作品『LADY DAY』に出演。
ジャズシンガー、ビリー・ホリディ役を熱演します。ほぼ1人での芝居進行ながら、その歌声と演技が高く評価され翌年には再演されるほどの大盛況でした。
1992年、夫・郷鍈治の他界を機に芸能活動を休止し公の場に姿を出していません。
事実上、芸能界の引退となりました。

まとめ

いかがでしたでしょうか?
今回は、そのハスキーボイスと色気のあるアイドルとして活躍してきた昭和を代表する歌手、ちあきなおみをご紹介してきました。
人気が出るまでの間は、地方のキャバレーなどでの前座歌手として活動し、苦労も多かったというちあきなおみ。いくつもの会社を渡り歩きながらも、彼女に対する『妖艶』『奔放』というったイメージは払拭されずに悩んでいたというエピソードも残っています。そんな彼女を救ったのが、亡き夫郷鍈治でした。現在はちあきなおみの歌声を聴くことは出来ませんが、是非レコードを通じて彼女の世界観を味わってみてください。

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