1967年から1969年にかけて大流行したグループ・サウンズ(通称:GS)。
ビートルズの来日公演以降、エレキギターなどの楽器を演奏しながら歌うグループが日本で次々とデビューし、全盛期には100を超えるグループが存在していました。
ザ・タイガース、ザ・スパイダース、ザ・テンプターズなど、現在のアイドルのような華やかさとカリスマ性で、当時の若者たちを魅了しました。
そんな人気のあるグループの一方で、商業性を無視した初期衝動むき出しのガレージロックや、サイケデリックロックなどを演奏するグループも存在しており、この平たく言うと一般受けではないグループや楽曲を「カルトGS」(B級GSとも言われています)と呼び、時を経て注目されるようになります。
カルトGSのレコードは、当時日の目を見なかったので、市場に出回っている数も少なく、その希少性から高価買取となる可能性が高いジャンルとなっています。
当時GSにハマって、あらゆるGSを聴いていた方には朗報ですよね!
今回は「カルトGS」について解説しながら、高価買取が見込めるレコードもご紹介していきます。

カルトGSはなぜ注目されるようになったのか

大流行したGSは、人気のあるグループの主要メンバーの脱退が相次ぎ、70年代には終焉を迎えます。
1971年に入るとほとんどのグループが解散、自然消滅をしていきました。
そこから10年以上経った1980年代半ばごろの日本は、パンクロックやニュー・ウェイヴなどが若者たちのなかで流行しており、パンクロックやニュー・ウェイヴに通ずる音楽性をカルトGSに見い出し、懐メロという感覚とは違う、新しい音楽として注目を集めました。
そしてカルトGS作品のCD化が進んでいき、カルトGSの魅力を見い出した世代以降も気軽に聴くことができるようになっていきます。
海外でもカルトGSをクールな音楽として捉える「GSヲタク」が誕生するほどとなっています。

高価買取が見込めるカルトGSのレコード

①ザ・ファイアストーンズ / いつも2人

実はこのグループは来歴不明で、ご紹介するレコードも自主制作盤なのです。
カルトGSマニア界隈では、お目にかかれない逸品として珍重されています。

4RS-133(赤盤、7インチ)
買取価格:~¥20,000

②ザ・モップス / サイケデリック・サウンド・イン・ジャパン

日本のサイケデリック・ロックの草分け的存在とも言われているザ・モップス。
収録されている「ブラインド・バード」は歌詞に放送禁止用語が含まれているため、40年近く再発に収録されていませんでした。

SVJ-356(付属品:帯、ポートレート)
買取価格:~¥30,000

③内田裕也とザ・フラワーズ / チャレンジ!

唯一のオリジナルアルバムである「チャレンジ!」(ジャケットデザインが全員裸でインパクトがあります)
作品内容は当時の海外作品のカバーとなっていて、タイトルの通り「チャレンジ」しており、日本の音楽史に異彩を放つ伝説の作品として称されています。

YS-10063-J(LPレコード)
買取価格:~¥70,000

④ザ・チェファーズ / 僕の初恋

①のザ・ファイアストーンズ 同様、来歴不明で自主制作盤のレコードです。
こちらはもはや幻の名盤とも言われており、買取価格は十万を狙える一枚となっています。

※レコードは状態や相場状況によって買取価格が変動します。
あくまでも参考程度にお考えいただくようお願いいたします。

カルトGS一覧

・ダイナマイツ
・デ・スーナーズ
・アウト・キャスト
・ムスタング
・ザ・レンジャーズ
・ザ・クーガーズ
・ザ・ヤンガーズ
・ザ・ガリバーズ
・ザ・ナポレオン
・ザ・レンジャーズ
・ザ・ライオンズ
・ザ・シルビー・フォックス
・ザ・サマーズ
・ザ・ジェノバ
etc…

まとめ

今回は「カルトGS」について解説してきましたが、いかがでしたか?
わずか3年ほどの期間でしたが、日本中を熱狂させたGSが残した功績は、思っていた以上のものでした。
さて、TU-Fieldでは聴かなくなったレコードの買取のお手伝いをしています。
ご紹介してきたレコードが手元にあるか確認するのが面倒…という方はTU-Fieldにご連絡ください。
解説してきたように、驚くような価格で取引されているレコードはたくさんあり、処分をしてしまうには、あまりにも勿体ないです。
またCDやダウンロードでは手に入らない、廃盤になった作品も多くあります。
次の世代に引き継ぐためにも、買取を選んでいただけたら嬉しいです。
お気軽にTU-Fieldへご相談ください!

アイキャッチ画像はダイナマイツの「ヤング・サウンドR&Bはこれだ!」