日本のロカビリー歌手として有名な山下敬二郎。
そんな彼が一躍脚光を浴びることになった楽曲が、ポール・アンカの『ダイアナ』の日本語カヴァーではないでしょうか?
1958年の第一回日劇ウエスタン・カーニバルで披露して以来、ダイアナは山下敬二郎の18番として人気を博しました。
1958年4月にシングルとして発表、その後はアルバム『敬ちゃんのロック』にも収録されました。

山下敬二郎のプロフィール

山下敬二郎は1939年2月22日生まれ、東京都出身のロカビリー歌手。
父親は落語家・喜劇俳優として有名な柳家金語桜、異母兄は作家であり演出家としての顔を持つ山下武、実妹の有崎由見子は女優や声優として活動している。
さらに祖父は三遊亭金勝、叔父には先代・昔々亭 桃太郎という落語家一家として生まれました。
昭和から平成にかけて、ヨーデル・カントリー歌手として活躍したウィリー沖山の弟子として経験を積んだのち、初期のドリフターズ(サンズ・オブ・ドリフターズ)にてメインボーカルとして活動します。
2010年11月末から胆管がんで入院をしていましたが、翌年の2011年1月5日に胆管がんによる腎不全のため東京都町田市の病院で亡くなりました。

山下敬二郎の高価買取レコード

タイトル参考買取価格
しゃれ男(赤盤10インチ:JPO 1096)1,000円
国境の南(EP:JP-5015)5,000円
敬ちゃんのロック(10インチ:JPO 1065)10,000円
クレイジー・ラヴ(EP:JP-5010)5,000円
涙の紅バラ(赤盤10インチ:JPO 1236)5,000円

※買取価格は状態、付属品の有無によって大きく変わります。
また相場状況でも変動がございますので、ご参考程度にお考えください。

山下敬二郎の経歴

現在、タレントやミュージシャン、お笑い芸人など数多くの芸能人が所属する渡辺プロダクションの創設間もない頃、山下敬二郎は専属アーティストとして売り出されました。
ミュージシャンが憧れを持つ東京ドームや武道館がまだ存在しなかった時代。
かつて有楽町にあった『日本劇場(日劇)』の伝説的な音楽フェスティバル『日劇ウエスタン・カーニバル』に出演して大々的にデビューを飾ります。
このイベントは1日1万人を動員するなど、戦後の日本歌謡ポップスの歴史において非常に重要なものとされています。
その第1回目の出演でデビューし、和製ロカビリー旋風を巻き起こしたのが山下敬二郎でした。
ポール・アンカの代表曲でもあった『ダイアナ』を日本語でカヴァーし、平尾昌晃やミッキー・カーチスらと共に『ロカビリー3人男』と呼ばれるようになります。
この当時、山下敬二郎の人気は日本の音楽史において『伝説』と呼べるほど凄まじい人気でした。
一度ステージにあげれば、若い女性たちが絶叫を上げたり失神したりするなどし、救急車で運ばれるということが普通に起こっていたのです。
こうした活躍により、後にグループ・サウンズや若者に人気だったアイドルグループが大きな場所でコンサートを行うという基礎を作り上げたのでした。
プライベートでは5度の結婚を経験し、5人目の妻である山下直子さんとは1991年に26歳差で結婚をしています。
ロカビリー歌手としてセルフ・プロデュースでカントリーウエスタンのCDを発表したり、ステージで歌声を披露するなど精力的に活動を続けました。
2008年には第50回日本レコード大賞功労賞を受賞すると、翌年2009年10月25日には『ボクらの時代』にてロカビリー人気を牽引してきた平尾昌晃、ミッキー・カーチスらと共演を果たします。
2011年1月5日に71歳という年齢でこの世をさった山下敬二郎。
共にロカビリー歌手として活躍してきた平尾昌晃は、この別れに対して『ロカビリー三人男は永遠に不滅。53年間一緒にやれて有難う』と追悼の辞を贈りました。

まとめ

いかがでしたでしょうか?
今回は、日本音楽史に残る伝説的ロカビリー歌手・山下敬二郎をご紹介してきました。
今でこそ、東京ドームや武道館でのコンサートは一般的になりましたが、その元を作り出したのがまさに山下敬二郎でした。
今の若い世代に『ロカビリー』と言ってもイメージし辛いかもしれませんが、あの監獄ロックで有名なエルヴィス・プレスリーもロカビリーの牽引役の1人です。
時代の流れと共に、ロカビリーとロックンロールが今の『ロック』というジャンルへと形を変えていったのです。その過渡期をささえた貴重なレコードをお持ちでしたら、ぜひ次の持ち主に引き継ぐお手伝いをさせてください!

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