レコードにはさまざまな種類がありますが、その中でもメジャーな存在であるのが、「オリジナル盤」です。欲しいレコードを見つけたときに、オリジナル盤を手に入れたいのだけれども、他の種類との見分けがすぐにつけられない・・・という方も、意外と多くいらっしゃるのではないでしょうか?今回は、レコードショップでオリジナル盤を見分ける方法を、買取専門店の店主である筆者が、分かりやすく解説をしていきます♪

そもそもオリジナル盤とは?

まずは、オリジナル盤についての解説からしていきます。オリジナル盤とは、その目当てとするレコードが公表されたときに製造されたレコード盤のことをいいます。中古のレコードの中でも、特に高価買取されやすい種類も、このオリジナル盤になります。アナログレコードの中には、オリジナル盤を除くレコードも存在しており、オリジナル盤を除くレコードのことは再発盤と呼び、オリジナル盤はその歌が公表された時期に生産されたレコード盤になります。例えば同じ歌であっても、イギリスやオーストラリアでレコード盤のリリース時期が少し異なるというケースがありますが、そのような際には「UK盤のオリジナル」や「AUS盤のオリジナル」などと言うのです。

1.マトリクス・ナンバーの存在

レコードの元となるマスター盤を制作する際、樹脂を熱した金型で圧縮し、生産されていましたが、そこにはマトリクス・ナンバーという番号が刻まれます。オリジナル盤は、最も高音質であるとされているのです。このマトリクス・ナンバーが小さいほどに音質は良くなり、大変高価にもなります。全く同じオリジナル盤であっても、マトリクス・ナンバー1のレコードは数万円という価格が付きますが、マトリクス2、あるいは3になった途端に、数千円レベルまでダウンすることも日常的にあるわけです。
しかし、マトが1だからと言って手放しで喜んではいけません。そもそものレーベルデザインがオリジナルと再発で異なる場合もありますので御用心。

オリジナル盤を見分けるポイント

オリジナル盤の見分け方と一言で言っても、それでは分からないことも多いですよね。それほどに、オリジナル盤の見極めは困難であるわけです。また現在では、オリジナル盤の生産自体が少なく、手に入れにくいレコードも中にはあります。そんなオリジナル盤の見分け方ですが、主に2つのポイントを掴むことで、見極められるようになります。以下に、オリジナル盤を見分けるそれら2つのポイントをまとめています。

1.文字がしっかりと記載されているかよく見る(文字がぼやけていたりしないかどうか)

オリジナル盤は、ジャケットや盤の文字ボケや文字潰れなどがなく、しっかりと明記されています。もしも気になるレコードの文字がぼやけていたり、潰れていたりするような商品は、オリジナル盤ではない可能性が高いと言うことができます。これらの見分け方として、ブルーノートのオリジナル盤を例に挙げていきたいと思います。

ブルーノートの鑑定書籍として、ニューヨークにあるレコード店の店長による書籍も、レコードマニアの間では知られてはいますが、そちらの書籍が完全であるかというと、絶対にそうであるとは言えないところがあります。ここでは、ブルーノートの1500番台からLiberty買収までにかかる4250番前後を、見ていきましょう。

盤のどこを見るべきか?

◇1.音溝の有無
センター・レーベルの外縁1.5cmほどの内側に、円状の溝があり、レーベルの[レキシントン・NY23・63rd(R無し)・63rd(R有り)・NY]に現れるものです(両面47/63・・・4073番、4077番、4080番以外。4059番、4072番は片面のみ溝有り)。

◇2.耳マークの有無
ジャズの名盤を数多く手掛けたエンジニア、ルディ・ヴァン・ゲルダーは自らが手掛けたレコードの刻印に自分のイニシャルや名前(RVG、Van Gelder)を施したほか、「耳」と呼ばれるマークを記すこともありました。
「耳」はオリジナルに近い盤であることを示す手掛かりとして、多くのジャズマニア垂涎の的となっています。当然、相場も高くなるわけです。

[1500番台全て]

[4000番台全て]

[4100番台(4118番・4171番・4193番・4196番以外の全て)]

[4200番・4201番・4202番・4205番・4207番・4208番・4214番・4216番・4220番・4221番・4224番・4225番・4226番]

◇3.エッジの形状
Flat edgeと、Beaded edgeの2種類があり、Flat edgeには、[コ]状のものと[⊃]状のものがあります。Groove Guardとは、盤の端を少し上げることにより、直置きした際に、音溝に傷を付きにくくすること、そして盤の端に針を置いた際、音溝に針先を向ける意味を持ちます。現在のLPレコードの大多数は、この形状のものなのです。そして以下が、ブルーノートのFlat edge盤になります。

[1501番~1557番(1548番・1551番・1552番・1555番・1556番以外)]

◇4.RVG/VAN GELDER刻印の有無
レコーディングされたマスター・テープ音を、プレス生産の際の初めの原版となるラッカー盤に刻む業務を、カッティングと呼びます。ブルーノートでの手書きのRVGは、[1501番から1559番]になります。初期のオリジナル盤には、ヴァン・ゲルダ―の手書きサインが入っています。RVG刻印と、VAN GELDER刻印のナンバーは、以下になります。

RVG刻印・・・[1560番~4063番、4096番、4098番]

VAN GELDER刻印・・・[4094番、4097番、4099番~]

ジャケットの場合は?

◇1.タイトルの有無やスパイン形状
額縁ジャケットと言うもので、表面の上部と左部が折り返し部に段差があり、額縁の枠のように見えるものですが、額縁と言うからといって、4辺全てに枠があるということではありません。この初回盤が、額縁ジャケットであるのは、1516番を除いた、1501番から1545番になります。BLP1545番までのタイトルの中で、オリジナル盤のような中身であっても、実際には額縁でないジャケットを多く扱うタイトルがほとんどであり、現在ではこのような額縁系ジャケットは、レコードマニアの間では重要となっているのです。

◇2.コーティングの有無
コーティング・ジャケットというと、基本的には薄いラミネート・フィルム貼り仕上げか、もしくはニス塗りされているかのような仕上げのどちらかのことを言います。ブルーノートのオリジナル盤では、ラミネート・フィルムのほうを示しています。このラミネート・フィルムが出るものが、1547番の「A Date With Jimmy Smith Vol.1」であり、ラストが4156番の「The Freedom Rider」になります。

BLP1562番から1588番の中には、ダブル・コーティングがなされている商品もあると言われていますが、それらはダブル・コーティングになるようにさせたものではなく、ある種のエラーであるとされています。そのため、現存数は限られており、もしこうしたレコードをお持ちであれば、買取査定額は10%上がるとされていますので、ぜひレコード買取専門店のTU-Fieldへご連絡ください(後述)。

◇3.裏面の住所
タイトルには、大抵ジャケット裏に(最下部)、住所の表記があるものです。この住所のないレコードは、オリジナル盤であるとはされません。ブルーノートのジャケットの住所表記の種類は、以下の6つのパターンに分かれています。

[1]Lexington Ave・・・[1501番~1541番・1542番~]

[2]47 West 63rd・・・明朝体、INC無し

[3]47 West 63rd・・・INC無し、ゴシック体[~4012番]

[4]47 West 63rd・・・INC有り[4013番~4021番]

[5]43 West 61st・・・明朝体

[6]43 West 61s・・・ゴシック体[~4256番(4203番・4212番・4244番以外)、4263番~4265番]

2.音のクオリティーを調べる

オリジナル盤は、再発盤等より音質が優れている場合がほとんどです。そのため、音を聴いて見分けることができます。レコードマニアの方々の間では、オリジナル盤は再発盤などよりも価値があると言われていたりします。それは何故かと言うと、オリジナル盤は音質が良いとされ、評価されているからなんです。オリジナル盤の音質が良い理由として、古いレコード盤は、制作者がその歌を作った当時は磁気テープにレコーディングがなされていたわけです。その磁気テープより、現在のレコードの基礎となるラッカーディスクに音溝が入りますが、最も初期のマスター音源とされる磁気テープは、時の流れの中で当然ながら劣化していきますよね。

アナログというモノは、一般的にデジタルのように同様の物としてコピーをすることが不可能な商品なのです。そのため、全く劣化のないマスター音源の磁気テープから制作されたレコード盤と、制作時期から経年劣化の進んだ磁気テープから制作されたレコード盤とでは、やはり音質に違いがあるわけなんです。レコードに収められる音の質次第で、そのレコードの価値が見分けられるということの他に、オリジナル盤の希少価値であったり、それを求めるコレクターたちの存在なども、オリジナル盤の価値の高さがあると言われる背景となっています。

オリジナル盤の音の良さを知る上で、気を付けたいポイントもあります。それは、「オリジナル盤だから全ての音が最良であるとは限らない」ということです。良い音の出るオリジナル盤が完成するためには、レコーディング技術者の能力やレコーディング環境、カッティング・ハウスの善悪など、幾つものファクターが複雑に重なることによって初めて、音の良いオリジナル盤が完成するのです。

前述のブルーノートは音が良いことで大変有名ですが、国内で制作されたキング盤とその他のバージョンを比べると、キング盤のほうが音が良いかもしれないという一部の意見もあるようですが、実際に音質が良いものは明らかにオリジナル盤で間違いありません。また、例外としてごく一部の優れた制作者の生み出したオリジナル・リマスター盤の中に秀逸なレコードがあることもありますが、あくまでもごく一部に限ります。最良の音の含まれる作品の大多数が、「オリジナル盤」によるものであるということは、オリジナル盤の見分け方を知る上でも、よく覚えておく必要があるでしょう。

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TU-Fieldは、安心してレコードの買取をスムーズに行える買取専門店です。

ここで、TU-Fieldの実施している3つの買取方法に関して、詳しい説明をさせていただきます。

TU-Fieldの買取方法には、以下の3つの種類があります。それぞれの買取のフローと宅配買取可能枚数(目安)なども含め、見ていきましょう。

◇1.宅配買取

TU-Fieldへ、送料無料の着払いにて送付していただく買取方法です。日本全国に対応しており、宅配買取キット(段ボール・着払伝票・買取申込書)を無料送付致します。

◇主なフロー・・・お電話・お問い合わせフォームよりお申し込み→TU-Fieldまで着払い発送→査定結果のご連絡→お支払い(お振込み)

◇宅配買取可能枚数(目安)・・・LPレコード→約50枚より。EPレコード・CD→約100枚より。

◇お届け先・・・〒534-0001 大阪府大阪市都島区毛馬町5丁目1ー7 TU-Field宛

◇2.出張買取

ご自宅までお伺いをし、買取までを行う方法です。レコードが大量にある場合には、特にお勧めの買取方法です。梱包からその後の一連の対応まで、専門スタッフが全て行います。

◇主なフロー・・・お電話・お問い合わせフォームよりお申し込み→ご訪問日時のご連絡→ご訪問(査定)→お支払い(現金)

◇宅配買取可能枚数(目安)・・・LPレコード→約100枚より。

◇最短1時間以内に出張可能エリア

大阪府・・・大阪市、寝屋川市、大東市、交野市、守口市、四条畷市

兵庫県・・・尼崎市、西宮市、伊丹市、芦屋市

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◇3.店頭買取

◇主なフロー・・・お電話・お問い合わせフォームよりお申し込み→店頭にて査定→お支払い(現金)

まとめ

今回は、レコードのオリジナル盤の見分け方について解説を行ってきましたが、如何でしたか?オリジナル盤の見分け方にはコツがありますが、一度見極め方のマスターをしてしまえば、その後は見分けられるようになっていきます。レコード買取の際には、TU-Fieldに依頼をすることが最適であるということも、よくお分かりいただけたのではないかと思います。オリジナル盤には、非常に多くの魅力がありますし、見分け方を学んだところで、いざ実践をしてみるのも、良いのではないでしょうか♪

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