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【レコード買取コラム】レコードの状態の見方と注意点 ~少しでも高く売るために~

レコードの状態の見方と注意点を説明いたします

レコードを長く触ってきた身からすると、盤やジャケットの「状態」というのは、ただの見た目の話ではないんですよ。針を落とした瞬間に鳴る音、何十年ものあいだ誰かの部屋で過ごしてきた時間、そのすべてが一枚の盤に刻まれています。当店に持ち込まれるレコードも、状態はほんとうに千差万別。ピカピカのまま眠っていたものもあれば、可愛がられすぎてくたびれたものもある。

レコードにあまり親しんでこなかった方だと、この状態の見方がどうにも掴みづらい。ぱっと見で「きれいそうだから高いだろう」と思っていたら査定でぐっと下がってしまってがっかり、という場面を、当店も何度も見てきました。逆に、ご本人が「もうボロボロだから二束三文でしょう」と諦めていた盤に、思わぬ値が付くこともある。この記事では、査定歴15年の店主として、盤とジャケットの状態が査定にどう響くのかを、写真も交えながらカウンター越しに話す感覚でお伝えします。

目次

レコードの状態ランク(M・NM・EX・VG…)は何を表しているのか

中古レコード店の値札や通販サイトを覗くと、盤やジャケットの欄に「NM」「EX」「VG+」といった略号が並んでいます。あれは業界共通のコンディション表記で、もとは英語圏のレコード文化から入ってきたもの。当店でも査定の内部管理ではこの物差しを使っています。まずはここを押さえておくと、自分の盤がだいたいどのあたりにいるのか見当がつくようになるんです。

ざっくり上から並べると、こんな感じになります。
M(Mint/ミント)・・・新品同様。開封すらしていない、あるいはそれに準じる完璧な状態。中古で名乗れることはめったにありません。
NM(Near Mint/ニアミント)・・・ほぼ新品。数回再生した程度で、傷らしい傷もノイズもない。中古の実質的な最上位ですね。
EX(Excellent)・・・良好。軽いスレや小さなサインはあるものの、再生には支障がなく音もクリア。中古で最もよく出会うランクです。
VG+(Very Good Plus)・・・使用感ははっきりあるが、音はまだ十分楽しめる。うっすらノイズが乗る場面もある、という程度。
VG(Very Good)・・・それなりに聴き込まれた盤。ノイズや軽い傷が目立ち始めます。
G(Good)・F(Fair)・P(Poor)・・・ここまで来ると、正直、鑑賞用というより「盤があること自体に意味がある」領域。ノイズや傷、針飛びが常態になってきます。

大事なのは、このランクが盤・ジャケット・帯とそれぞれ別々に付くということ。「盤はEXだけどジャケはVG」なんてことは日常茶飯事なんです。査定ではこの組み合わせと、後で触れる希少性を掛け合わせて金額を出しています。ランクが一段違うだけで買取額がぐっと動くこともある。だから当店では一枚一枚、盤を光にかざして溝を覗き込みながら見ているわけです。

盤の状態 — ここが査定の心臓部

レコードの心臓部といえば、やっぱり「盤」。CDと違ってレコードは、盤面に刻まれた溝を針が物理的になぞって音を出す仕組みです。つまり溝そのものがコンディション。わかりやすい傷から、光にかざして初めて見えるような曇りまで、盤には実にいろんな要素が潜んでいます。ここは査定でも一番じっくり見るところなんですよ。

キズ

一番わかりやすいのがキズです。CDは多少のキズがあっても平気で再生できますが、レコードはそうはいかない。溝と針の物理接触で音を出しているので、キズのあるなしは音に直結します。
特に厄介なのが、溝と直角の向きに走ったキズ。盤が一回転するたびに針がそこを通るので、周期的なノイズが出ます。これを周回ノイズと呼んでいて、LPなら2秒弱に一度、シングル盤なら1.3秒に一度、規則正しく「ブツッ」と入る。音楽に浸りたいのに一定間隔で邪魔が入るわけで、これがなかなかのストレスなんですよね。
キズがあまりに深いと、針が溝をトレースしきれずに横へ滑る。いわゆる針飛びです。こうなるともう音楽鑑賞どころではありません。査定でも、この周回ノイズや針飛びの有無は大きな分かれ目になります。

反り

レコードの状態によって、減額になる場合がございます

盤が曲がってしまった状態、これが反りです。よく見かけるのは二種類。
一つは、プレーヤーに乗せると盤がゆらゆら波打つタイプ。程度がひどいと針飛びを起こして再生不能になります。
もう一つは中心のあたりが凹んだり出っ張ったりして、指で押すとポコポコ鳴るタイプ。すり鉢状、なんて言い方をしますね。これも重いと再生できなくなります。
反りの原因は、たいてい保管方法にあります。斜めに立てかけっぱなしにしたり、大量のレコードを平積みで放置したり。盤自身の重みでじわじわ歪んでいくんです。しかも、いったん反った盤を完全に元へ戻す方法は、今のところ確実なものがない。一度曲がると元には戻せない——これが反りの怖いところです。
ですから保管は、本棚に本を差すように縦置きが基本。左右にふらつかないよう、適度に詰めて支えてやること。いずれ売るつもりの盤があるなら、一度手持ちを確認してみてください。

塩ビヤケ

盤の素材である塩化ビニールが化学変化を起こした状態です。表面が白く曇ったり、水紋のような跡が浮いたり。見た目が損なわれるだけでなく、多くの場合は音にも影を落とします。高温多湿の場所や直射日光にさらされ続けると出やすい。これも一度進むと簡単には戻せない類の劣化なんです。

カビ

「TU-Field」では、レコードを一枚一枚丁寧に査定買取いたします

レコードに限った話ではありませんが、日本で暮らしていて誰もが一度は泣かされるのがカビ。多くの場合、ジャケットと盤の両方がやられています。溝の奥にこびりついたカビは厄介で、見た目はクリーニングできれいにできても、パチパチとノイズが残ってしまうことがある。カビが溝の壁面を侵してしまっていると、音の傷として残るんですね。押し入れや床置きで長年眠っていた盤に多い症状です。

チリノイズ・盤面のスレ

大きなキズはなくても、盤面全体にうっすら細かいスレが乗っていることがあります。これがチリノイズ、俗に言う「サーッ」というバックの砂嵐のような音の正体。ホコリっぽい環境で再生を繰り返したり、内袋を使わずジャケットに直接盤を戻したりすると、少しずつ蓄積していきます。一枚の傷ほど劇的ではないものの、静かなイントロや余韻の部分で意外と耳につく。当店で盤を光にかざして角度を変えながら見ているのは、この手の微細なスレを拾うためでもあるんです。

その他 — 指紋・レーベル面への書き込み

指紋・・・音溝のところに、ぺたりと付いていることがあります。皮脂はカビの遠因にもなるので侮れません。
レーベル面への書き込み・・・盤の真ん中、曲目やクレジットが刷ってある紙の部分をレーベル面と呼びます。ここに前の持ち主が名前を書いていたり、価格を鉛筆でメモしていたり。オリジナル盤ほど、こうした書き込みは減額のポイントになります。

ジャケット・帯・付属品の状態

盤と並んで大事なのがレコードジャケットです。コレクター性の高い盤ほど、ジャケットの出来不出来が査定を大きく左右する。音は聴ければいい、という方には意外かもしれませんが、市場では「ジャケットも作品の一部」なんですよ。ここも項目ごとに見ていきましょう。

底抜け

ジャケットの底が裂けて、中の盤の端がのぞいてしまう状態です。進行するとジャケットが完全に割れて、盤がすぽっと抜けるところまでいく。底が抜けるから底抜けで、亜種に天抜け・背割れがあります。
原因の多くは扱いの荒さ。レコード店では上の開いた箱に盤を並べて、お客さんが一枚ずつめくって選びますよね。あのとき、めくっては戻す動作を繰り返すうちに、盤の重みで角が当たり続け、やがて底が抜けてしまう。長年めくられ続けた人気盤ほど、この症状が出やすいわけです。

リングウェア

ジャケットの表面に、盤の丸い輪郭がうっすら浮き出てしまう状態です。いかにも聴き込まれたレコードという味わいがあって私は嫌いじゃないんですが、査定となるとやはり減額ポイント。
リングウェアは出し入れのこすれが原因です。内側から盤の縁が擦れて印刷がはげたり、隣の盤の色が移ったり。防ぐには一枚ずつ外袋(ビニールカバー)に入れて、棚に無理やり詰め込みすぎないこと。この一手間で、十年後の状態がずいぶん変わってきます。

カット盤

レコードを1枚1枚ビニールカバーに入れ、無理に詰め込みすぎないよう注意してください

中古レコードで、ジャケットの端に切り欠きが入っているのを見たことはありませんか。あれは車掌さんが切符代わりにハサミを入れた跡……というのはもちろん冗談で、「売れ残って処分された品ですよ」という目印なんです。
新品のレコードはしばらく店頭に並びますが、どうしても売れないものはメーカーへ返送されて処分にまわされる。そのとき、こっそり転売する不届き者が出ないように、ジャケットへわざとダメージを付けるわけです。これがカット盤。
切り欠きのほか、ドリルで穴を開けるやり方もあります。ジャケットのないシングル盤ならレーベル面に穴、CDならプラケースごと穴、という具合。カット盤は同じタイトルでも通常盤より評価が下がるのが普通ですが、そもそも入手困難な盤だとカット入りでも十分値が付くこともあるんですよ。

その他 — 汚れ・破れ・落書き

汚れ・カビ・ヤケ・・・見ればすぐわかります。日焼けした背表紙などは一発でわかりますね。
破れ・スレ・・・古い盤ほどよく出会います。角の潰れ、テープ補修跡なども含みます。
指紋・・・艶消しのジャケットだと、脂性の方が触ると指紋がくっきり残ってしまうことがある。
落書き・書き込み・・・お子さんがクレヨンで描いたほほえましいものから、感想や持ち主のサインまで様々。歌詞カードにギターのコードが書き込まれていると、何十年も前にこの盤で耳コピしていた若き日の誰かを思わず想像してしまう。……とはいえ、これらはどれも査定上は減額のポイントになります。

帯・ライナー・インナー・付属品

日本盤ならではの要素がです。ジャケット左端に巻かれたあの紙帯、海外のコレクターにも「OBI」で通じるほど重視されていて、これが残っているだけで評価が跳ね上がる盤もあります。ほかにも解説のライナーノーツ、盤を包むインナースリーブ、ポスターや歌詞カードといった付属品。オリジナルの付属品が揃っているかどうかは、コレクター盤ほど効いてきます。当店に査定へ出すときは、こうした紙モノも一緒に添えてください。抜けていると、揃っていれば付いたはずの上乗せが乗せられないんです。

補充票(帯)

帯の裏に切り取り線付きの補充票があると更に高価買取しております

書店で買った本に、栞のような紙が挟まっていることがありますよね。あれはどの本がどれだけ売れて、次にどれを何冊発注するかを管理するための補充カード。POSレジが普及する前の名残です。

レコードにも似たものがあって、帯の裏に切り取り線の付いた補充票が残っていることがあります。ふつうは店頭で切り取られてしまうものなので、これが手つかずで残っているレア盤は、市場でぐっと評価が上がる。細かいところですが、こういう一片が査定額を左右するのがレコードの奥深さなんですよ。

盤とジャケットの状態がちぐはぐな時、どう見るのか

よくあるのが、盤はきれいなのにジャケットがボロボロ、あるいはその逆というケース。前の持ち主が几帳面に内袋で盤を守っていたけれど、ジャケは棚差しで擦れっぱなしだった、なんてことは本当によくあります。こういうとき査定はどう見るのか——答えは「その盤の価値がどこにあるか」で変わります。

音を楽しむのが主目的の一般的な盤なら、盤面の状態を重めに見ます。ジャケが多少くたびれていても、盤さえ良ければ聴く分には申し分ないですからね。一方、オリジナル盤やコレクター性の高いタイトルになると、ジャケットや帯の状態がぐっと効いてくる。市場で「揃い・美品」が求められる盤だと、盤が完璧でもジャケの傷みで評価が落ち着くことがあるんです。つまり、ちぐはぐな盤は低いほうに引っぱられがち、と考えておくと実感に近いと思います。だからこそ、盤とジャケは別々に見る必要があるわけです。

クリーニングで見た目は変わっても、本質は変わらない

「売る前に自分で磨いておいたほうが高くなりますか」——これもよく聞かれます。気持ちはとてもわかるんですが、ここは正直にお話しします。クリーニングで表面のホコリや皮脂汚れは確かに落ちて、見た目はぐっと良くなります。カビも表面のものなら拭き取れる。ただ、溝の内部まで達したキズや、盤に染み込んだ塩ビヤケ、溝の壁を侵したカビの跡といった盤そのものに刻まれたダメージは、どれだけ磨いても消えません。音として残ってしまうんです。

むしろ心配なのは、自己流のクリーニングで盤を傷めてしまうこと。乾拭きで溝に沿わず擦ると細かいスレを増やしますし、家庭用の洗剤やアルコールはレーベルを滲ませたり盤面を曇らせたりします。当店としては、目立つホコリを柔らかい布で軽く払う程度にとどめて、あとはそのままお持ちいただくのが一番安心だとお伝えしています。無理に磨いて価値を下げてしまうより、査定する側にありのままを見せてもらったほうが、結果的に正しい評価につながります。

状態が悪くても、希少盤なら値が付く

ここまで状態の話ばかりしてきたので、「うちのはボロボロだから無理だな」と落ち込ませてしまったかもしれません。でも、最後に一番伝えたいことがあります。状態が万全でなくても、盤そのものが希少なら、ちゃんと値は付きます。これは声を大にして言いたい。

世の中には、そもそも数が少なくて手に入らない盤があります。初回プレスのオリジナル盤、短命だったレーベルの一枚、自主制作でわずかしか出回らなかった盤。こういうものは、多少ノイズが乗っていようとジャケが傷んでいようと、「これしか出てこない」という理由だけで欲しい人がいる。当店でも、パッと見はくたびれていたのに調べてみたら相当な稀少盤で、ご本人が一番驚かれた、という場面が何度もありました。

だからこそ、状態を自己判断で決めつけて処分してしまうのが一番もったいないんです。特に、故人が長年かけて集めたコレクションや、実家の押し入れから出てきた古い盤には、埋もれた稀少盤が混じっていることが本当に多い。「傷んでいるから」と捨ててしまう前に、一度プロの目に通してみてください。ジャンル別のおおまかな価格帯はレコード買取相場のジャンル別価格表で確認できますし、実際の査定はTU-Fieldの無料査定で承っています。

状態を保つ保管のコツと、売るタイミング

ここまでの裏返しになりますが、状態の劣化は保管で相当ふせげます。要点を絞るとこの三つ。
一つ、縦置きで保管する。本棚の本のように立てて、左右で軽く支える。斜め置きと平積みは反りの元なので避けてください。
二つ、直射日光と高温多湿を避ける。窓際や暖房の近く、湿気のこもる押し入れの床は塩ビヤケとカビの温床です。風通しのいい場所が理想。
三つ、内袋と外袋を使う。盤は内袋(インナー)で包み、ジャケットは外袋(ビニールカバー)で守る。これだけでチリノイズもリングウェアもぐっと減らせます。

そしてもう一つ、意外と大事なのが売るタイミング。レコードは置いておくだけで少しずつ劣化していく品です。「いつか整理しよう」と押し入れで眠らせているあいだにも、湿気やホコリはじわじわ効いてくる。聴かなくなった盤や、譲り受けたまま手を付けられずにいるコレクションがあるなら、状態が良いうちに一度査定に出すのが、結局その盤にとっても一番いい選択になることが多いんです。

お手元のレコードの買取価格をお調べなら、レコード買取相場のジャンル別価格表で目安をご確認いただけます。査定はTU-Fieldの無料査定で承ります。宅配買取なら、ゆうパック着払いで送っていただくだけ。全国どこからでも大丈夫です。

レコードの状態と査定に関するよくある質問

盤に少しノイズが乗るのですが、買取してもらえますか。

もちろんお引き受けできます。軽いノイズやスレは中古レコードでは当たり前のもので、それだけで買取不可になることはまずありません。ノイズの程度や盤そのものの希少性を合わせて評価し、お値段を付けています。針飛びするほどの深いキズがある盤でも、稀少なタイトルなら値が付くことがありますので、自己判断で処分せず一度ご相談ください。

ジャケットは傷んでいますが、盤はきれいです。それでも評価されますか。

はい。盤とジャケットは別々に状態を見ていますので、盤がきれいであればその分はきちんと評価します。音を楽しむための一般的な盤であれば、盤面の状態を重めに見ています。ただしオリジナル盤やコレクター性の高い盤は、ジャケットや帯の状態も評価に響きます。どちらのタイプかは査定のときに見極めてお伝えします。

売る前に自分で盤を磨いたほうが高くなりますか。

無理に磨く必要はありません。表面のホコリを柔らかい布で軽く払う程度で十分です。溝に達したキズや染み込んだヤケは磨いても消えませんし、自己流のクリーニングでかえって盤を傷めてしまうこともあります。ありのままの状態でお持ちいただくほうが、正しい評価につながります。

帯やライナーノーツなどの付属品はなくても大丈夫ですか。

付属品がなくても買取はできます。ただ、帯・ライナーノーツ・インナー・ポスターなどのオリジナル付属品が揃っていると、その分の上乗せが可能になります。とくに日本盤の帯は評価が大きく変わる要素なので、お手元にあれば一緒にお出しください。

遠方に住んでいますが、状態が心配な盤を送っても査定してもらえますか。

宅配買取に対応していますので、全国どちらからでもお送りいただけます。発送はゆうパックの着払いで、送料の負担はありません。盤やジャケットの状態は一枚ずつ丁寧に確認したうえで、金額をご連絡します。状態に不安があっても、まずは送ってみてください。

最後に

レコードの状態について、ずいぶん細かいところまでお話ししました。愛好家にとってはどの項目も切実で、お店によっては値札にコンディションの略号をびっしり並べているところもあるほどです。それだけ状態は、買取においても大きな意味を持っています。
反りやヤケのように元に戻せない劣化もありますが、縦置き・風通し・内外袋という基本を押さえれば、これ以上の劣化はしっかりふせげます。そして忘れないでほしいのは、状態が万全でなくても希少な盤にはきちんと値が付くということ。眠っている盤があるなら、状態を決めつけて手放してしまう前に、一度当店の目に通してみてください。一枚一枚、ていねいに見させていただきます。

レコード買取専門店 TU-Field

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