オーディオ買取コラム、今回は国産メーカー「マイクロ」のレコードプレーヤー「BL-91」です。

レコードプレーヤーのドライブ方式について

レコードプレーヤーの仕様をみると、「ダイレクトドライブ」や「リムドライブ」などの表記があります。これが意味するのは、どんな方法でターンテーブルを回しているか、ということです。

ダイレクトドライブ

「ダイレクトドライブ」はモーターで直接ターンテーブルを回します。回転数の制御や振動を抑えるなど、技術的な課題があり、3つの駆動方式の中では一番新しく開発されました。高級機で多く用いられる方式です。DJ向けもダイレクトドライブです。

ベルトドライブ

「ベルトドライブ」はモーターの回転をゴムなどのベルトでターンテーブルに伝える方式です。ベルトのかかるプーリーの比で回転数を調整できるため、比較的安価になります。今では廉価モデルに多く用いられますが、登場したころは下のリムドライブよりも高性能が期待されました。

リムドライブ

「リムドライブ」はベルトドライブと似ていて、モーターの回転をゴムの車でターンテーブルに伝えます。廉価モデルにも多く使われますが、「ガラード」など高級メーカーでこの方式を採用しているところもあります。

マイクロ BL-91

さて、「Micro BL-91」ではベルトドライブが採用されています。回転ムラや振動を抑えるため、非常に重たいターンテーブルが搭載されており、さらにオプションとして、砲金製のより重たいターンテーブルを搭載することもできました。
廉価なベルトドライブでは内部に隠されることの多いベルト部はむき出しになっており、ベルトがターンテーブルを回す様子を見ることができます(残念ながら買取したお品はベルトがなくなっておりましたが……)。プライドをもってベルトドライブを採用したぞ! と言っているようで、とても頼もしい感じがします。
デザインもスッキリとシンプルで、コントロール部はすべてプーリー周辺に集まっていて、上面は可能な限りフラットです。ダイレクトドライブのプレーヤーは目につくところに「Direct Drive」と書かれていることが多いのですが、BL-91は前面右にメーカー名と型番の小さなプレートがあるだけと、慎ましやかです。この潔さ、大好きです。

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